伝説の“六年生アナザー”が復活!?第6回 ミュージカルで表現する「忍たま乱太郎」の世界 in 名古屋レポート

伝説の“六年生アナザー”が復活!?第6回 ミュージカルで表現する「忍たま乱太郎」の世界 in 名古屋レポート

子供から大人まで楽しめるアニメ「忍たま乱太郎」の世界をミュージカル化した「ミュージカル『忍たま乱太郎』」(通称“忍ミュ”)。その魅力やとっておきのウラ話を忍ミュの演出家とキャストが熱く語り、歌う「ミュージカルで表現する『忍たま乱太郎』の世界」(略して「忍ミュ講座」)の第6回が愛知・NHKカルチャー名古屋教室(オンライン配信あり)で開催されました。 

今回は講師に竹本敏彰さん(脚本・作詞・演出)、名古屋市生まれ、岐阜県育ちの椎名鯛造さん(西園寺光雲役・間諜)、三重県生まれの渡辺和貴さん(潮江文次郎役・忍術学園六年い組)を迎え、今年上演された第14弾を振り返る内容。今年の忍ミュ界隈をにぎわせた伝説の“六年生アナザー”秘蔵映像、ゲスト講師と受講生の皆さんとのセッションなどで熱い盛り上がりを見せた講座の模様をレポートします。 

目次

 

10年ぶりの共演となった椎名さんと渡辺さんが登場

 

第4弾以来、約10年ぶりの共演をはたしたおふたり。椎名さんは久々に会った渡辺さんについて「現場でいじられているし、いい意味でも悪い意味でも何も変わってないなと(笑)文次郎としては歌が上手くなっていて、頑張ってきたことが垣間見えてうれしかったですね」とコメント。渡辺さんは「ふたりの関係性は変わってないんだけど、タイちゃんが優しいお兄さんになってたね」とお互いの印象を話しました。 

第14弾については「僕が前内(孝文:流石王子・間諜)くんと出たら、おもしろいんじゃないですかと竹(本)さんに話をさせていただいて。それが現実的になってうれしかったです」と椎名さん。「殺陣もあるミュージカルの中で、笑いとシリアスのバランスをうまく融合させた竹さんはすごいと思いました」と渡辺さんが語りました。 

 

忍ミュ第14弾ストーリー&音楽的手法などの制作秘話

第14弾の振り返りは、講座史上最多となる200以上の質問・感想に基づいて進行。竹本さんはストーリーについて「第14弾はもともと3話に分かれている五年生と六年生のアニメがベース。全部を足しても20分くらいで終わるので、忍術学園を卒業した先輩を登場させるなど今まであまりやってこなかった斬新な設定にして膨らませました。ファンの皆さんも生徒たちが卒業したらどうなるか知りたいだろうと思ったので」と説明しました。

「『海を渡ろう!』のリプライズが流れてきて鳥肌が立ちました」との感想から忍ミュの音楽について竹本さんが解説。「物語後半で歌うメイン曲『海を渡ろう!』のメロディを、前半の芝居部分のBGMとして耳馴染みをつけておく、リプライズ的な手法を取り入れました」と話し、実際にBGMを流しながら説明しました。

「サブリミナル効果的に先に聞かせておいて、後で聞いたことがあると錯覚的に思わせるんですね」と音楽的な演出について話し、曲はメインから順番に取り掛かって最後に40曲ものBGMを作るなど楽曲制作の裏話も披露。受講生たちと一緒に耳を傾けていた椎名さんと渡辺さんは「NHKだ!ちゃんと勉強になる」とコメントしていました。

 

忍ミュファンならではの深掘り質問に真剣回答

 

椎名さんには「再演で増えたポルトガル語のセリフ」についての質問。「初めに台本を見た時に結構増える!と戸惑いましたが、100回、200回ずっとぼそぼそ練習していたら口が馴染んできて自然と覚えられました」と役作りでの裏話を披露しました。 

渡辺さんには「文次郎はプロ忍者になった際、忍術学園に対して刃を向けることができると思いますか」との質問が。「個人的に僕の演じている文次郎としては、仲間を守ることが優先的になってくる。生徒たちと敵対することがなかなか難しくて…。忍術学園の先生になりたいなと思う僕もいたりするんですよ」とキャラと真剣に向き合いながら語る場面も。 

 

伝説の“六年生アナザー”を秘蔵映像で振り返る

第14弾再演で話題になった六年生の「アナザーストーリー」への質問も多数寄せられました。「六年生アナザーがふざけているような感じになるのは嫌だったので、初めて講座でアナザーの台本を配りました」と竹本さん。「これで誰が真面目にやって、誰がふざけていたのかがわかる(笑)」と椎名さん。当事者である六年生の渡辺さんは「…手から汗が出てきた」と焦り出し…。 

六年生が「シアワセのタネ」を歌う前に“おもしろ口上”を言う流れが生まれた経緯について「最初、竹さんがしっかり台本を書いてくださっていたんです。でも、(善法寺)伊作(反橋宗一郎)が稽古中に台本とは違うことを言い出して。そうしたら、ひとりずつみんな言わなきゃいけない空気になり、僕が締めなきゃいけなくなり…」と渡辺さんが公演を振り返りながら説明しました。 

竹本さんが「六年生がアイドルになって四年生を越えようみたいなイメージで曲を書いたんですよ。ここで見てみましょうか」と衝撃の“おもしろ口上”シーンをまとめたダイジェストを公開。「公演を見ていない方も問題作が見られるということで(笑)」と椎名さん。「なんでここだけ映像があんのよ!」と渡辺さんがパニックになる中、秘蔵映像が流れると会場は大盛り上がり。 

 

衝撃の“六年生アナザー”が復活!?忍ミュナンバーをみんなで大合唱

最後は恒例となったゲスト講師と受講生全員で忍ミュナンバーを歌うコーナー。「算盤番長」でたっぷり発声練習を行ったあと、1曲目は第14弾のメイン曲「海を渡ろう!」。普段は前内孝文さんが演じている流石王子のパートを渡辺さんが演じ、椎名さんの西園寺光雲とのレアな掛け合いにファンも大喜び。 

2曲目は第14弾再演から「シアワセのタネ」。先ほど秘蔵映像を公開した六年生のアナザーストーリーの迷場面が名古屋で復活。「カズくんがおもしろいことを言うまでずっとイントロがループで流れるように編集した」と渡辺さんにプレッシャーをかける竹本さん。緊張を漂わせながら渡辺さんと椎名さんが“おもしろ口上”を次々に披露していくと、会場はライブハウスのような盛り上がりに。 

通常2曲を歌う本講座の「歌コーナー」ですが、年末恒例となっている第10弾「愛しき者よ ~それぞれの場所で~」を特別に追加。竹本さんの掛け声で受講生も立ち上がり、講師たちと熱唱。忍ミュファンにはおなじみのカンパニーソングで大団円に。しかし、この曲がラストとはならず…大ラスは「シアワセのタネ」。忍ミュらしく、笑顔で今年最後の講座を締めくくりました。 

 

オンライン受講生も入手可能!貴重な忍ミュ講座資料(台本・楽譜・音源)を配布

毎回忍ミュ講座で大好評の資料配布。忍ミュのお芝居への理解を深めてもらうために共有しています。またキャストたちと同じミュージカル・ナンバーの楽譜や音源を入手、実際に歌うことでさらに舞台をディープに楽しむことができます。 

【配布資料】

  • 「ミュージカル忍たま乱太郎 第10弾」の台本(第10場 全16ページ)
  • 「ミュージカル忍たま乱太郎 第14弾再演」の台本(第19場・アナザーストーリー 全16ページ)
  • 10弾「愛しき者よ ~それぞれの場所で~」・第14弾再演「シアワセのタネ」の音源(歌入り・メロオケ・カラオケ)および譜面

 

忍ミュ講座を終えて

●椎名鯛造さん

地元の名古屋で講座が出来たことがうれしかったし、自分にとっても勉強になりました。みんなに深く忍ミュの世界を知っていただけるいい機会だったと思います。皆さんのがんばりがあっての忍ミュです。これからも油断せずがんばってください(笑)。 

●渡辺和貴さん

出演者としてだけでなく、受講生としても楽しんでいました。忍ミュの本番と同じで一体感がすごかったですね。今回僕にとって2回目となる忍ミュ講座でしたが、バージョンアップしているような気がしました。お客さんと僕たちとの絆もより深まったと思います。 

 

●竹本敏彰さん

忍ミュ講座が盛況になってきているような気がします。第14弾では公演を重ねるごとにいろんな発見があって、それがどんどん芝居を良くしていきました。役者さんの心情などをつぶさに観察してくださったお客様が一番リアルに感じていたのではないかと思います。公演が終わったから終わりではなくて、もう一回作品を振り返って、どういう構成でどんな思いだったのかを皆さんと話したりする機会はとても大切。講座が作品を愛するためのひとつのコンテンツになれるんじゃないかなと強く思いました。 


講座参加者の声

大盛況で幕を閉じた第6回忍ミュ講座。講座会場は満席で、オンラインからも多くの方がチャットで参加しました。参加した方の声を一部ご紹介します。

・竹本さんや和貴さん、鯛造さんの貴重なお話や考察が聞けてとてもよかったです。忍ミュの話をされるときや、楽曲を歌うときの御三方の表情を見て、ホントに忍たまや忍ミュ、お互いのことが大好きなんだな、と伝わってきたり、幸せそうにしているのを見て、見ているこちら側まで幸せを分けてもらいました!!次回以降、名古屋教室で忍ミュ講座を開講するときはぜひ受講したいと思いました!

・常に「笑い」がある中で、講師の方が演じるうえで心掛けていることや、貴重な裏話などが聞けてとても楽しかったです。心の底から、参加して本当に良かったなと思いました。ありがとうございました。 

終始楽しい講座でした。現地に行けないのは残念だったのですが、配信をしていただけるのとてもありがたいです。

・初めての講座で、台本等の資料が配られるという事で初心者の私が参加しても良いものか凄く迷いましたが椎名さんが、初心者でも安心して参加してくださいとおっしゃってくださったので、安心して参加させていただいて本当に楽しかったですし、色々な事がわかりましたし、配信で確認する事も出来て至れり尽くせりで本当に参加して良かったです。ありがとうございました。 


配信・講座について

◆◆第6回 ミュージカルで表現する「忍たま乱太郎」の世界 in 名古屋教室(12/14)

オンライン受講
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※見逃し配信:2024年12月14日(土)~2025年2月7日(金)23:59まで

 

◆◆【特典付き】全4回オンライン通しチケットも販売中!

2024年度開催の4講座をセットにした「オンライン通しチケット」も販売中。第4回~第7回の講座のライブ+見逃し配信を視聴できます。
さらに、2025年1月27日(月)から3月24日(月)に視聴できる4講座のアーカイブ配信付き。

購入いただいた方の中から抽選で5名様に登壇キャスト全員のサイン入りポスター(14弾初演)をプレゼント!

  • チケット販売:2024年7月17日(水)~2025年3月24日(月)まで
  • チケット料金12,000円(税込)

*NHKグループモールのみで販売します。
※全講座で「早期購入キャンペーン」を実施します。第5回以降のキャンペーン詳細は追って発表します。「全4回オンライン通しチケット」をご購入の方も、各キャンペーンの対象となります。 

全4回オンライン通しチケット
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◆◆今後の日程

「ミュージカルで表現する『忍たま乱太郎』の世界」、第5回のチケット販売中

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◆レポート/ライター
高田りぶれ(たかだ・りぶれ)

山形県生まれ。ライターなど。放送作家のキャリアを生かし、テレビ・ラジオ番組のおもしろさを伝える解説文を年間150本以上執筆。趣味は観ること(プロレス、サッカー、相撲、ドラマ、お笑い、演劇)、遠征、料理。

         

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