講座初のリアル殺陣、ついに「ドクタケ」ソングも登場!第9回 ミュージカルで表現する「忍たま乱太郎」の世界 in 青山レポート

講座初のリアル殺陣、ついに「ドクタケ」ソングも登場!第9回 ミュージカルで表現する「忍たま乱太郎」の世界 in 青山レポート

子供から大人まで楽しめるアニメ「忍たま乱太郎」の世界をミュージカル化した「ミュージカル『忍たま乱太郎』」(通称“忍ミュ”)。その魅力やとっておきのウラ話を忍ミュの演出家とキャストが熱く語り、歌う「ミュージカルで表現する『忍たま乱太郎』の世界」(略して「忍ミュ講座」)の第9回が東京・NHKカルチャー青山教室(オンライン配信あり)で開催されました。 

講師に竹本敏彰さん(脚本・作詞・演出)、高橋光さん(ドクタケ忍者隊 キャプテン達魔鬼役・殺陣師)、湯本健一さん(忍術学園 六年生 立花仙蔵役)を迎え、20255月~6月上演の第15弾「走れ四年生!戦え六年生!~閻魔岳を駆け抜けろ~」を振り返る内容。講座初の試みとなるリアル殺陣付けのほか、ついに「ドクタケ」ソングが合唱コーナーに初登場。大いに盛り上がった第9回の模様をレポートします。

目次

 

殺陣師の高橋光さんがゲスト講師に。教室も「殺陣」仕様にアレンジ

立花仙蔵役の湯本さんが得意武器の宝禄火矢、キャプテン達魔鬼役・殺陣師の高橋さんが刀を持って颯爽と登場。脚本・作詞・演出の竹本さんが続いて登壇し、第9回講座がスタートしました。

9回から第11回まではスタッフも登壇。裏方のスタッフワークなどからも掘り下げる形に。今回は第10弾から殺陣を担当している高橋さんが登壇。教室も殺陣を安全に行うために前方席をカット。広めのスペースを作って殺陣仕様にアレンジし、刀も用意しました。

 

事前質問No.1は「湯本さんの二役演じ分け」について

今回も受講生から集めた事前アンケートから第15弾の振り返りを行いました。一番多かった質問は湯本さんの「二役演じ分け」について。仙蔵のほかに山田伝蔵(今井靖彦さん 忍術学園 一年は組 実技担当教師)の妻を演じたことが話題に。

山田先生の奥さんは凄腕の忍者との設定。今回は立ち回りだけの出演で、会話や芝居があったらもっと苦労していたと湯本さん。女性を演じながら殺陣をやるにあたり、映画やアニメなどのコンテンツで参考になるキャラクターを探したとのこと。たどり着いたのは戦隊ヒーローショーのピンクやイエローだったそうです。

また日本舞踊や歌舞伎などもできる限り見て、誰もいない稽古場で所作の練習をしていたとの裏話も。この時に相談できるのが高橋さんしかいなかったことも打ち明けていました。

 

脚本家と殺陣師で相談。忍ミュの殺陣の作り方

殺陣師の高橋さんと相談しながら、脚本を書いていたと竹本さん。誰をどこで落とすか、落とす頻度などを打ち合わせながら、台本を作成していると話しました。

また劇中の音楽について、殺陣が全部付いて何回も練習した後の映像を作曲家に竹本さんが持ち込み、ワンシーンずつイメージを伝えるとのこと。殺陣の効果音は音響スタッフがワンアクションごとにプログラム入力、または手動で音を出すこともあると説明しました。

 

殺陣でカッコよく見せるコツを伝授

忍ミュの影響で殺陣教室に通い始めた受講生から「かっこよく戦っている感じが出せずに困っている」との相談が。

高橋さんが実際に膝をついて忍者を思わせる低めの体勢を披露。そのまま刀を持ち、「今、自分はこういう役で、今、この人を斬るとかそういう思いが出れば全然違う」とアドバイス。また女性は刀を持つと野球のバットに見えてしまいがちなので、刀の持ち方を意識することも大切だと話しました。

湯本さんを敵に見立てて、かっこよく斬る動作も披露。「刀の先のほうの切っ先三寸で斬る。ズバッと斬って、ちゃんと腰を落とすほうがいい」とわかりやすく殺陣のコツを指南していました。

 

奈落の構造が丸わかり!舞台セットイラストを公開

奈落落ちの演出で大盛り上がりした第15弾。第10弾~第14弾で使わなかったのは舞台の構造上できなかったからと竹本さん。美術家が描いた第15弾舞台セットのイメージイラストを公開し、奈落を使ったステージ作りの過程を説明しました。

奈落を使うために下手に崖などのセットを寄せたと話し、真上から見た舞台の図面も披露。舞台セットの模型写真には受講生たちがクギ付けに。役者たちに殺陣を付けたり、立ち位置などを指示する時に欠かせないアイテムだそうです。

 

恒例の秘蔵VTRは仙蔵の「宝禄火矢行方不明事件」

14弾学園祭で湯本さん演じる仙蔵に起こったハプニングを収めた秘蔵映像を公開。中段で歌っていた仙蔵の手元から得意武器の宝禄火矢が突然消失し、素手でドクタケと戦うことに。さらに下段で潮江文次郎(渡辺和貴さん)と武器交換を行って戦うというシーン。

竹本さんが映像を流している間に実況解説を行い、湯本さんのとっさの判断、対応力を絶賛しました。「映像を見て自分でも爆笑した。何が起きたのか一瞬自分でもわからなかった」と湯本さん。第10弾で宝禄火矢が転がり落ち、他の忍者たちがなかなか拾えず苦労しているシーンも公開し、小道具の安全性についての話題も。

 

講座初「ドクタケ」ソングが登場!間奏20秒の殺陣付けを目の前で

 高橋さんにちなんで講座初の「ドクタケ」ソングがついに合唱コーナーに登場。忍ミュの作曲家・玉麻尚一さんが「ドクタケ」ソングで一番カッコいい曲だという第14弾の「好機到来」が課題曲に。

竹本さんが「海を見ながら、ドクタケ水軍創設準備室室長・達魔鬼さんに歌ってもらいたい」と作った曲と説明しました。受講生の目の前で、高橋さんが間奏20秒部分の殺陣を湯本さんに付けることに。段蹴りや刀を持っての突きなどを組み合わせ、カッコいい殺陣の手がどんどん付けられていきます。

殺陣が完成すると、高橋さん、湯本さんとともに「ドクタケ」ソングを熱唱。受講生たちも竹本さんの指示に従い、幸運の女神が舞い降りたような裏声ファルセットのコーラスでバックアップ。間奏シーンでは息の合った殺陣を2人が披露しました。

 

高橋&湯本が舞台で歌っていない「走れ四年生!」を熱演熱唱

 

今回振り返った第15弾の「走れ四年生!」も合唱しました。「どういう気持ちで歌うのかがすごく大事。キャラによって歌い方が異なるのでみんなが同じ歌い方になることはありえない。ミュージカルは多声的なのが魅力。誰かをイメージして歌ってみて」と竹本さん。

六年生 食満留三郎(鈴木祐大さん)のセリフを湯本さん、四年生 浜守一郎(秦健豪さん)を高橋さん。歌では食満・浜パートを湯本さん、四年生 平滝夜叉丸西岡諒佑さん・六年生 七松小平太(坂垣怜次さん)パートを高橋さんが熱演熱唱しました。

歌唱後、「小平太っぽく歌いましたね(笑)」と声色を似せていた高橋さんを竹本さんが称賛。

湯本さんは自身が舞台で歌わないこの曲について「『遠回りでも夢は逃げない」が好き。いつもいい歌詞だなと思って舞台裏でスタンバイしながら聴いていた」と話していました。

 

オンライン受講生も入手可能!貴重な忍ミュ講座資料(台本・楽譜・音源)を配布

毎回忍ミュ講座で大好評の資料配布。忍ミュのお芝居への理解を深めてもらうために共有しています。またキャストたちと同じミュージカル・ナンバーの楽譜や音源を入手、実際に歌うことでさらに舞台をディープに楽しむことができます。 

【配布資料】

上演台本

  • ミュージカル「忍たま乱太郎」第14弾再演の台本(第1場 全10ページ)
  • ミュージカル「忍たま乱太郎」第15弾の台本(第27場 全10ページ)
  • ミュージカル・ナンバー音源(歌入り・メロオケ・カラオケ)および譜面
  • 第14弾再演「好機到来」
  • 第15弾「走れ四年生!」

 

忍ミュ講座を終えて

高橋光さん

まさかドクタケの自分に講師の依頼が来るとは思っていませんでした。登壇が決まってから過去の講座を見て受講生との距離の近さをチェックしたら緊張が高まりましたね。講座に参加してみて、作っていく側としての気持ちとか竹本さんから聞いていたことを再確認できたのが大きかった。次の再演に向けて自分も出ながら殺陣を付けて皆を動かしてケガがないようにブラッシュアップしていきたいです。お客さんの目の前で殺陣を付けていくのも貴重な体験でした。

 

湯本健一さん

前回は五年生の山木透くん(久々知兵助役)と出していただきました。2回目の今回は(高橋)光さんと登壇ということでさらに緊張が増しましたね。同じ年代の五年生、六年生と一緒に出るのと大人の大先輩と出るのとでは緊張の度合いが違うんですよ。プロなので緊張は感じさせないようにやりましたけど(笑)今井(靖彦)さん(殺陣監修・山田伝蔵役)だったら、もっと緊張して何もしゃべれなかったかもしれない。光さんとのコンビでよかったです。

 

竹本敏彰さん

忍ミュ講座の第9回から第11回までは、キャストに加えてスタッフも登壇してスタッフワーク的なことを紹介します。今回は舞台を作っていく過程をわかりやすくするために舞台の図面や模型の写真などをお見せしました。お客さんはあまり見たことがないものですし、面白いかなと。殺陣付けの雰囲気を味わってもらうため、新たな試みで前方の席を削ってスペースを作りました。舞台や役の作り方、歌唱についても説明を入れたので中身が濃い講座になったと思います。

 

講座参加者の声

・殺陣が本当ならカッコよかったです!!

・講師に光さんが来てることもあって、殺陣のお話が多く、普段は知れないことをたくさん聞けて楽しかったです。 竹本さんのニコニコサバサバしたトークの進め方や、歌になると一気にパワフルな様子、講座でいつも楽しく拝見しています。15弾再演、そして今後の講座も期待しています。利吉さんと小松田さんの漫才のようなやりとりがもっと増えますように!

・光さんを生で見て、実際に殺陣を間近で見せていただけてよかった。SEをつける音響さんやその音響に合わせてさらに照明を動かす照明さんの技術なしでは到底作れないものなのだと改めて実感した。 今後もこのような機会を設けていただきたい。

・忍ミュで初めて生の殺陣を非常に感銘を受けたのですが、殺陣ができるまでや音響さんとの連携などの話を聞くことが出来て嬉しかったです。このような事の積み重ねで私たちが見ている忍ミュの殺陣は生まれているのか、と感動しました。ありがとうございました。

・今回、スタッフ側の方が来てくださったことで、より違った視点でお話を聞けてよかったです。お三方ともお話が面白くてみていてとても楽しかったです。

・竹本さんの説明が凄く分かりやすく、楽しく視聴できました。 湯本さんと光さんの生の歌唱と殺陣が死ぬほど格好良く、実際にミュージカルが出来上がるまでの苦労や製作者さん、演者さんの表現に感嘆しました。実際にミュージカルを生で拝見するのが更に楽しみになりました。

 

配信・講座について

◆◆第9回 ミュージカルで表現する「忍たま乱太郎」の世界 in 青山教室(9/1)

※見逃し配信:2025年9月1日(月)~11月10日(月)23:59まで

購入する

◆◆【特典付き】全4回オンライン通しチケットも販売!

2025年度開催の4講座をセットにした「オンライン通しチケット」も販売します。第8回~第11回の講座のライブ+見逃し配信を視聴できます。
さらに、2026年1月30日(金)から3月25日(水)23:59まで視聴可能な4講座のアーカイブ配信付き。

購入していただいた方の中から抽選で5名様に登壇キャスト全員のサイン入りパンフレットをプレゼント!

  • チケット受付:2025年5月22日(木)正午~2026年3月25日(水)正午まで
  • チケット料金12,000円(税込)

*NHKグループモールのみで販売します。
※全講座で「早期購入キャンペーン」を実施します。第9回以降のキャンペーン詳細は追って発表します。「全4回オンライン通しチケット」をご購入の方も、各キャンペーンの対象となります。

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