アレもコレも大集合。
「NHK日曜美術館50年展」が、2026年7月18日(土)から9月27日(日)まで静岡県立美術館で開催されます。その後、大阪中之島美術館(10月10日~12月20日)へ巡回予定です。
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美術番組の先駆けとして知られるNHK「日曜美術館」。この番組をきっかけに美術に興味を持ち始めた、気になるアーティストを見つけた、という方も多いのではないでしょうか。放送開始から50年を迎えるのを機に、これまで番組に登場した作品の数々と出会える、特別な展覧会を開催します。古代から現代まで、幅広い時代や地域から集めた約100点の作品を5つの章でご紹介。あわせて、50年間の放送から厳選した名場面を展示室で上映し、作家自身、あるいは錚々たるゲストたちの言葉を通して、創作の秘密や美術と向き合う醍醐味に触れていただきます。
「日曜美術館」の歩みとともに、時代と美術と私たちの半世紀におよぶ関わりをたどる展覧会、どうぞご期待ください。
◆見どころ
1.放送50年を迎えるNHK「日曜美術館」を彩った、120点を超える名品を展示
西洋・日本の絵画や彫刻、浮世絵、屏風、土器、伝統工芸などジャンルを超えた名品が勢揃い!
2.お蔵出しの番組映像・出演者たちがつむいできた言葉が展示室内に!
出展作品がどのように語られ、紹介されたのかを当時の映像や言葉とともに追体験できます。
3.第5章「作家の生き様と美 アトリエ&創作の現場」では、創作現場の貴重な映像が登場!
制作中の作家の言葉・作品が生み出される瞬間を、作品と共に味わうことができます。
◆主な出展作品
第1章 語り継ぐ美 時を超えて美を語る言葉・語らせる作品
1976年4月、日曜美術館は「私と○○」という企画で放送を開始しました。各界の第一線で活躍するゲストが、敬愛する作家や作品への思いを語り、美の本質や創作の背景に迫る内容でした。彼らは「美の語り部」として、言葉にならない美を言葉でつむぎ、私たちと作家をつなぐ架け橋となりました。その言葉は、美を味わう手引きであると同時に、「人間とは」「自然とは」「生きるとは」といった根源的な問いへの入口でもありました。50年を経た今も、「美を語る言葉」を大切に伝えるという精神は息づいており、繰り返し取り上げられる作家や名品も多くあります。一人のゲストが同じ作家を30年後に再び語ることもあり、語りの熱は時代を超えて受け継がれています。それは作品自体が「語らせる」力を持ち、人々に感動と表現への衝動を呼び覚ます証です。名品と語り部の言葉が重ねた50年の美の軌跡は、今なお新たな感動を生み続けています。
大江健三郎が語るフランシス・ベーコン、舟越保武が伝える松本竣介、モデルとなった矢内原伊作が明かすアルベルト・ジャコメッティなど、各界の第一線で活躍するゲストの言葉とともに、古今東西の作家と作品をご紹介します。

ルネ・マグリット《レディ・メイドの花束》 1957年 大阪中之島美術館蔵

岸田劉生《道路と土手と塀(切通之写生)》 1915年(重要文化財) 東京国立近代美術館蔵
<8/25~9/27展示>

石田徹也《飛べなくなった人》 1996年 静岡県立美術館蔵

高橋由一《鮭》 1877年頃(重要文化財) 東京藝術大学蔵

エドヴァルド・ムンク《マイスナー嬢の肖像》 1907年 ひろしま美術館蔵

アルベルト・ジャコメッティ《ヤナイハラⅠ》 1960-61年 国立国際美術館蔵 撮影:福永一夫
第2章 日本美の再発見 古代から明治まで
1950年代の岡本太郎による縄文の美の再発見、1970年代の辻惟雄による江戸の奇想絵画の評価、そして琳派や浮世絵を現代アーティストが再解釈する動きなど、日本美術には、時代や人物の視点によって新たな光を放つ魅力があります。1976年に始まった「日曜美術館」は、放送初期から北斎や若冲を紹介してきましたが、2016年の若冲展では空前の行列が生まれ、日本美の再評価を象徴しました。2000年代以降は奇想の絵師の特集が増え、井浦新さんの企画による「“にっぽん”美の旅」シリーズでは縄文の美が数多く取り上げられました。奇想の強烈さ、縄文の造形力、浮世絵の多様な表現には、創造した芸術家の情熱とともに、受け止めた庶民の生命力が宿っています。そこには、日本の美の源流を自らの中に再発見する可能性が感じられます。
村上隆、大野一雄、井浦新らがつむぐ言葉で、縄文土器・土偶、伊藤若冲、曾我蕭白、葛飾北斎など、日本美術の名品が再び輝きだします。

蔵葛飾北斎《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》 1831年頃 和泉市久保惣記念美術館蔵
<9/1-9/27展示>

月岡芳年《義経記五條橋之図》 1881年 横浜美術館蔵(加藤栄一氏寄贈)

伊藤若冲《仙人掌群鶏図》(部分) 1789年(重要文化財) 大阪・西福寺蔵
<8/25-9/27展示>

《縄文土器深鉢火焔型土器》 新潟県長岡市岩野原遺跡出土 縄文時代(中期) 國學院大學博物館蔵
第3章 工芸 伝統と革新
50年間、日曜美術館が継続して取り上げてきたのが「工芸」です。1976年の「日本伝統工芸展」から始まり、翌年からは「正倉院展」も放送し、日本の優れた工芸美術を紹介してきました。番組では、正倉院の宝物や、各時代を代表する匠たちの制作風景、そして技と素材に真摯に向き合う姿が映像として残されています。その中には、後に人間国宝となる職人たちの若き日の挑戦や、親から子へと受け継がれる技の葛藤、厳しい時代にも続く伝統継承の奇跡が映し出されています。近年は、明治から現代に至る超絶技巧にも注目し、過去の名工の技に学びつつ新たな表現を探る若手作家たちを紹介しています。自然と深く結びついた日本の工芸の誇りと精神は、今もなお匠たちの手の中で脈々と受け継がれているのです。
正倉院宝物(模造)、松田権六、室瀬和美、森口華弘・邦彦、安藤緑山、塩見亮介などの名品をご紹介します。

前原冬樹《一刻タイルに兎林檎》 2018年 作家蔵
第4章 災いと美
2020年、コロナ禍により美術館が休館し、番組の継続も危ぶまれる中で「日曜美術館」は大きな危機を迎えました。しかし「美を届けることを止めない」という信念のもと、過去の映像を活用した「蔵出し日本絵画・西洋絵画シリーズ」や、困難な時にこそ分かち合いたい作品を紹介する「♯アートシェア」などが生まれました。中でも「疫病をこえて人は何を描いてきたか」は、災いと人間の表現の関わりを美の視点から見つめ直す象徴的な番組でした。古来より人は災厄に向き合う中で美を通してそれを理解し、昇華してきたことが明らかになり、災害や戦争に対しても同様の姿勢が見られます。戦争体験や自然災害の惨状と対峙しながら、創作を通して真摯に人間の在り方を問う作家たちの姿は、なぜ人は災いをも美で表現しようとするのかという根源的な問いを私たちに投げかけ、美の持つ無尽蔵の力を改めて感じさせるものです。本章では、災いと向き合い、理解し、受け止めるために美が果たしてきた役割とその力を考えます。
香月泰男、靉光、野見山暁治、石内都などの作品とあわせてパブロ・ピカソの傑作《ゲルニカ》を高精細映像で展示します。

石内都《ひろしま#11 donor : Harada, A.》 2007年 作家蔵 © Ishiuchi Miyako
「ひろしま#11」donor: Harada, A. Courtesy of The Third Gallery Aya
第5章 作家の生き様と美 アトリエ&創作の現場
作家のアトリエは、歓喜や苦悩、葛藤、孤独といったあらゆる感情が交錯する、美の舞台裏です。日曜美術館では1980 年から「アトリエ訪問」シリーズを通して、多くの作家の創作現場を紹介してきました。散乱した空間もあれば道場のように整然とした場もあり、そこには作家それぞれの生き様と個性が刻まれています。作品がまさに誕生する瞬間に立ち会うことは、創造の核心に触れる特別な体験です。日常の何気ない出来事から着想を得る姿には、作家の内面や秘密を垣間見る喜びがあります。また、制作過程で語られる言葉の一つひとつには、創造という行為の深い意味が宿っています。見えないものを描こうとする探究や、人間や社会、自然への思索は、美を超えて生き方そのものを問う“美の哲学”といえます。アトリエという聖域での濃密な時間がある限り、新たな美が生まれ、世界に光をもたらし続けるのです。
岡本太郎、柚木沙弥郎、志村ふくみ、李禹煥、舟越桂、諏訪敦、山口晃など、放送時の映像とともに制作の過程で作家が語る言葉に耳を傾けながら、創造という行為の深淵を感じてみてください。

舟越桂《水に映る月蝕》 2003年 個人蔵
◆音声ガイド
音声ガイドナビゲーターは「日曜美術館」の司会を務めた俳優の檀ふみさんと井浦新さん。古今東西の"美"の魅力をお伝えします。
檀ふみさん
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プロフィール 東京都出身。作家の檀一雄を父に持つ。高校在学中に俳優としてデビュー。映画やドラマなど、数多くの作品に出演。エッセイも好評で、「ああ言えばこう食う」(阿川佐和子との共著)は講談社エッセイ賞を受賞。NHKの名物クイズ番組だった『連想ゲーム』の名解答者として長年脚光を浴び、『N響アワー』『新日曜美術館』などの司会も務めた。大河ドラマ『春の波濤』『花の乱』『花燃ゆ』にも出演。また、『日めくり万葉集』の語りや連続テレビ小説『とと姉ちゃん』のナレーションでも高く評価された。そのほか出演作に、ドラマスペシャル『日本の面影』、BS日曜ドラマ『藏』、アメリカKCETとNHKとの共同制作ドラマ『エドとハル』(邦題)などがある。 |
井浦新さん
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プロフィール 1974年生まれ、東京都出身、98年に映画「ワンダフルライフ」に初主演。「かぞくのくに」でブルーリボン賞助演男優賞を受賞。映画を中心にドラマ、ナレーションなど幅広く活躍。最近の主な出演作に、映画「福田村事件」「東京カウボーイ」「徒花-ADABANA-」「岸辺露伴は動かない 懺悔室」など、NHKでは大河ドラマ「平清盛」、スペシャルドラマ「返還交渉人~いつか、沖縄を取り戻す〜」、連続テレビ小説「なつぞら」などに出演、Eテレ「日曜美術館」の司会も務めた、2024年大河ドラマ「光る君へ」では、藤原道長の長兄・藤原道隆を演じた。 |
◆展覧会概要
NHK日曜美術館50年展
NHK Sunday Museum 50th Anniversary Exhibition
【静岡展】
- 会場:静岡県立美術館
- 会期:2026年7月18日(土)~9月27日(日)
*会期中、一部作品の展示替えがあります
- 開館時間:10:00~17:30(展示室の入室は17:00まで)
- 休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日・振替休日の場合は開館し、翌日休館)
- 観覧料:一般1,800円(1,600円)70歳以上900円(800円)大学生以下無料
※( )内は前売および20名以上の団体料金。
※収蔵品展、ロダン館もあわせてご覧いただけます。
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、特定医療費(指定難病)受給者証・指定難病登録者証の交付を受けている方と付添者1名は無料。 - 主催:静岡県立美術館、NHK静岡放送局、NHKエンタープライズ中部
- 企画協力:NHKエデュケーショナル
- 協賛:NISSHA
- お問い合わせ:静岡県立美術館
企画総務課 TEL. 054-263-5755
学芸課 TEL. 054-263-5857
【大阪展】
- 会場:大阪中之島美術館
- 会期:2026年10月10日(土)~12月20日(日)
*会期中、一部作品の展示替えがあります
- 開館時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)
- 休館日:月曜日、10月13日(火)、11月24日(火)
*10月12日(月・祝)、11月23日(月・祝)は開館
- 主催:大阪中之島美術館、NHK大阪放送局、NHKエンタープライズ近畿
- 企画協力:NHKエデュケーショナル
- 協賛:NISSHA
- お問い合わせ:大阪市総合コールセンター(なにわコール)
06-4301-7285
*受付時間 8:00~21:00(年中無休)
*東京展は閉幕いたしました。
▼「NHK日曜美術館50年展」公式サイト
https://nichibiten50.jp
◆関連イベント
館長美術講座「日曜美術館にて2匹の魚を味わう」
館長による講演会です。※手話通訳あり
- 日時:9月13日(日) 14:00~15:30
- 会場:静岡県立美術館 講堂
- 講師:木下直之(静岡県立美術館館長)
- 定員:先着250名まで
- 申込:不要
- 参加費:無料
こども創作週間
さまざまな材料、道具、アイディアが集まった実技室をこどもたちに開放します。好きな創作活動をするもよし、コンクールの絵を描くもよし、探求学習のタネも見つかるかも!?お気軽にお越しください。
- 日時:7月18日(土)~20日(月・祝)/8月11日(火・祝)・12日(水) 各日ともに10:00~16:00(昼休み有)
- 会場:静岡県立美術館 実技室
- 定員:24名程度
- 申込:不要
- 参加費:無料
学芸員によるフロアレクチャー
企画展「NHK日曜美術館50年展」について展示室内で作品を前に行う展示解説会です。
- 日時:7月26日(土)・8月22日(土)・9月6日(土) 14:00~14:40
- 集合場所:静岡県立美術館 第1展示室
- 申込:不要
- 備考:要観覧券
見えない人と見える人の対話による鑑賞会
障害の有無にかかわらず、来館者同士が自由に語り合いながら作品を楽しむ鑑賞会です。
- 日時:9月12日(土)14:00~15:30
- 会場:静岡県立美術館 講座室および展示室、エントランスホール
- 定員:10名程度(要申込、応募者多数の場合は抽選)
※募集開始:7月下旬を予定 - 備考:要観覧券
▼詳細は静岡県立美術館の「NHK日曜美術館50年展」特設サイトにてご確認ください。
https://spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/exhibition/detail/135
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【番組情報】
日曜美術館
「日曜美術館」は今年で50年。時を超えてなお心に響く古今東西の“美” と、 時代をつなぐ架け橋となってきました。
ミュージシャンの坂本美雨さんと守本奈実アナウンサーが、新鮮な感動と共に “美との出会い”を届けます。
放送:Eテレ 日曜 午前9:00~
再放送:Eテレ 日曜 午後8:00~



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