【忌野清志郎学】清志郎の魅力を徹底解剖!ロックン・ロール大学で学長を務めるスージー鈴木氏にインタビュー

【忌野清志郎学】清志郎の魅力を徹底解剖!ロックン・ロール大学で学長を務めるスージー鈴木氏にインタビュー

昭和のポップロックシーンに焦点をあてて、後世に語り継ぐべきレジェンドを取り上げ、彼らの残してきた作品や活動を、ややアカデミックな切り口で紐解く教養講座「ロックン・ロール大学」が始まります。

第一講は「忌野清志郎学(全2回)」。学長(進行役)を務める、音楽評論家・スージー鈴木氏にインタビューしました。

「忌野清志郎学」チケット購入はこちら
>>前編(3/26)2,200円(税込) チケット購入はこちら
>>後編(4/9)2,200円(税込) チケット購入はこちら
>>前編・後編セット3,960円(税込) チケット購入はこちら

※チケットの販売は終了しました

――まずは、大学開設に向けての意気込みをお願いします。

スージー鈴木:日本初のロックン・ロール大学の設立に向けて学長に選んでいただきありがとうございます(笑)。ロックン・ロール大学という名前は私の提案です。略して「ロク大」。ちょっとギャグっぽい響きもあるんですけど、志は真面目に。大衆音楽でそれもロックというと「若者の軽薄な文化」だろうという認識が今でもあると思うんですね。日本のロックの歴史はたかだか50年~60年ぐらい。その中で活躍した、さまざまな優秀な音楽家たちを単に「かっこいい!」とか「好き!」だとかいうだけではなく、ちゃんと歴史の必然性があって、どういう流れの中でどんな作品が生まれたのか、について研究しなければという心意気があります。第一回で忌野清志郎さんを取り上げて語れるのはとても光栄だと思っていますね。「ロク大」が、日本のロックの歴史的な意味や功績について語れる一つの装置になればと思っています。

――今回のテーマ「忌野清志郎」さんについてお願いします。

スージー鈴木:忌野清志郎さんは2009年にお亡くなりになって「キングオブロック」と呼ばれたり、非常に崇拝されたりはしているんですけれども、ある意味忌野清志郎の功績というのはちゃんと位置づけられてないんじゃないか、語られていないんじゃないかという気がしているんですよね。象徴的なことを言うとボーカリストとしてあれだけシャウトしてエモーショナルな歌い方をしながら、歌詞が全て耳に入ってくるというボーカルは一つの発明だと思っています。今の若いロックミュージシャンも、ちゃんと歌詞が聞き取れるボーカリストが多くて、ある意味でほとんどが「忌野清志郎チルドレン」なんじゃないかなと。あと発明といえば、独特の文学的でセンチメンタルな歌詞とか、ステージパフォーマンスもそうですね。清志郎さんについてはちゃんと位置づけられていない感じがしますので、そういうこともお話できればなと思っています。

――忌野清志郎チルドレンにあたるボーカリストとはどんな方でしょう?

スージー鈴木:今のボーカリストほとんどがそうと言ったら乱暴なんですけれど(笑)。例えば、トータス松本とか奥田民生、エレファントカシマシの宮本浩次。みんな歌詞が聞き取れるんですよね 。矢沢永吉や、桑田佳祐、佐野元春が生み出した英語的な発音で日本語を歌う方法論が、日本のロックボーカルのスタンダードというイメージもあるんです。でも、やっぱり忌野清志郎が生み出した歌い方こそが、今への影響が大きい。日本語をちゃんと聴かせながらロックン・ロールすることは、忌野清志郎の発明品だと思っています。

――忌野清志郎さんがいた80年代の日本のロックン・ロールといえば?

スージー鈴木:80年代にRCサクセションとサザンオールスターズが日本のバンドの地盤を作ったんでしょうね 。そこからBOØWYとレベッカでマーケットが作られて80年代後半のバンドブームにつながっていく。80年代にみんながロックバンドを組んだのは、RCサクセションがベースを作ったからという感じがします。サザンオールスターズは、もうちょっとポップス寄りで、かつコンテンポラリーな部分もあったので。日本における「ザ・ロックバンド」というのはRCサクセションだったような気がしますね。

――最後にどういった講座にしていきたいですか。

スージー鈴木:学長である私が、これまで、様々な音楽を聴いたり、さまざまな書物を読んだりして考えた、忌野清志郎さんの捉え方をお伝えします。それとNHKに残されている映像や音声をふんだんに使います。当日は受講生の方から意見や質問をもらって一方向ではないインタラクティブなやり取りができればなと思っています。忌野清志郎が昔から好きな方はもちろん、あまり知らない方も楽しめる講座にしたいですね。ビッグゲストもお呼びしますので、こちらも乞うご期待(笑)

 

■「忌野清志郎学」ライブ配信日時

<前編>
配信日時:3月26日(日)14時30分~
見逃し配信期間:4月27日(木)23:59まで
配信チケット販売期間:4月26日(月)12:00まで

<後編>
配信日時:4月9日(日) 17時30分~ (ゲスト対談者:角田光代さん)
見逃し配信期間:5月10日(水)23:59まで
配信チケット販売期間:5月9日(火)12:00まで

※ライブ配信チケットをご購入の方は見逃し配信(アーカイブ配信)もご覧いただけます。
※見逃し配信(アーカイブ配信)は、期間中なんどでも視聴可能です。

U-NEXTでも同時配信!
※配信は終了しました

■会場

NHK文化センター 青山教室
東京都港区南青山1-1-1新青山ビル西館4F

会場での講座への参加はNHK文化センターへ
※受講のお申し込みは終了しました

ロックン・ロール大学「忌野清志郎学」開催概要はこちら

         
シェアする x