「チェッカーズ学」バンドの音楽の魅力を徹底解説！ロックン・ロール大学第２弾レポート

2023年7月7日

NHKに残る希少映像を利用し、レジェンドアーティストを徹底解剖していく新感覚の音楽教養講座「ロックン・ロール大学」。この春にNHKカルチャー青山教室で開講し、「忌野清志郎学」で幕を開けました。第２弾はデビュー40周年記念特別版「チェッカーズ学」(全2回)。1983年デビュー後、その高いエンターテインメント性で多くのファンを魅了。絶頂期に解散した伝説のバンド・チェッカーズ。10年間という短い活動期間の中で発表した“音楽”の魅力にとことん迫った講座第1回目の模様をレポートします！

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1. ボーカル、チェッカーズの「音楽」に特化して講義
2. チェッカーズ楽曲を11曲！NHK音楽番組や武道館ラストライブの映像も
 3. 本人着用ステージ衣装も登場！チェッカーズゆかりの品々を展示
 4. 学長から次回講義に向けて

■「チェッカーズ学」詳細
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1. ボーカル、チェッカーズの「音楽」に特化して講義

進行はロックン・ロール大学・初代学長の音楽評論家・スージー鈴木さん。前インタビューでの宣言どおり、「チェッカーズの音楽」に特化した講義を展開しました。『チェッカーズの音楽とその時代』（ブックマン社）著者で、メンバーへのインタビュー経験もあるスージーさん。持参のギターをつま弾いて説明したりも。

チェッカーズが活動した10年を第一期（売野雅勇・芹澤廣明ソングライター期）と第二期（メンバー自作期）に分けて進行。第一期の曲を手掛けた作詞家・売野雅勇と作曲家・芹澤廣明の経歴や功績、カラフルなビジュアル・ワークの担当者などチェッカーズを作り上げた人物たちの興味深い話にも触れました。

グループ内で曲を自作するようになった第二期では、メンバー内で曲を持ち寄ってコンペ形式で決める民主的なバンド・チェッカーズの独自性を解説。最近の音楽シーンでは見かけないフロントマンが3人いる特異な編成、唯一無二のグルーヴ感などヒット曲を例に挙げながらわかりやすく話しました。

2. チェッカーズ楽曲を11曲！NHK音楽番組や武道館ラストライブの映像も

「チェッカーズ学」第1回では、90分の講義の中で全11曲もの貴重なパフォーマンス映像を放映しました。「レッツゴーヤング」「ヤングスタジオ101」といったNHKの懐かしい音楽番組の映像ほか、最先端の技術を施してクリアに仕上げたツアーの歌唱シーンも登場。美しい映像でよみがえった伝説の日本武道館でのラストライブの映像に思わず涙する受講生も。

スージーさんが楽曲ごとに映像の見所や曲にまつわる興味深い解説を加えてくれるのも、この講座の醍醐味。例えば、名バラード「星屑のステージ」では「『死』をテーマにした歌詞。作詞家の売野雅勇がちあきなおみの『喝采』をイメージして作った。フロントマン3人の存在感を活かした驚きの舞台演出も注目」とコメント。音楽知識豊富なスージーさん目線で語られる見所ポイント解説で、映像をより深く楽しむことができました。

3. 本人着用ステージ衣装も登場！チェッカーズゆかりの品々を展示

「ロックン・ロール大学」恒例となったアーティストゆかりの貴重な品々の展示。今回は1991年の「I have a Dream TOUR」で着用したステージ衣装が全メンバー分登場しました。講義終了後には受講生たちが記念写真を撮る長い列が。中には、チェック柄コーデのファンの姿も。ほかにロンドン公演のポスターやファンクラブの会員手帳、当時のツアーチケットやバックステージパスなど激レアな展示物ばかり。すべてが撮影可能とあって、熱心にカメラに収めていました。

ロックン・ロール大学「チェッカーズ学」第1回使用映像リスト（放送年代順）

「星屑のステージ」「24時間のキッス」（1985年1月放送、 NHK『レッツゴーヤング』より）

「ジュリアに傷心」（1985年1月放送、 NHK『レッツゴーヤング』より）

「あの娘とスキャンダル」（1985年6月放送、 NHK『レッツゴーヤング』より）

「Song for U.S.A.」（1986年8月放送、NHK『ヤングスタジオ101』より）

「Summer Rain」（1990年9月放送、 NHK『音楽・夢コレクション』より）

「ミセスマーメイド」（1992年8月公演、DVD『Blue Moon Stone TOUR』より）

「Blue Moon Stone」（1992年10月放送、NHK『愉快にオンステージ』より）

「FINAL LAP」「涙のリクエスト」（1992年12月公演、DVD『FINAL TOUR』より）

「Cherie」（1989年公演、DVD『SEVEN HEAVEN TOUR』より）

4. 学長から次回講義に向けて

今の音楽シーンでも通用するようなリズム感、コーラスについてなどチェッカーズの音楽的なすごみや素晴らしさをお話しました。次回のゲストは倉中保さんです。今だから話せることもあると思いますし、鋭く迫っていきたいですね。ファンの方にとっては垂涎の話が飛び出すのではないでしょうか。

ザ・スパイダース、キャロル、そしてチェッカーズへと流れる「ロックンロール・バンド」の歴史と変遷にも触れた「チェッカーズ学」第1回は見逃し配信中です。第2回は7月23日（日）NHKカルチャー青山教室にて開催。
対談していただくゲストはチェッカーズを裏側で支えた当時のキャニオン・レコードの制作担当者の倉中保さんです。当日はライブ配信もありますので、オンラインでの受講も可能。次回もお楽しみに！

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◆レポート/ライター
高田りぶれ（たかだ・りぶれ）
山形県生まれ。ライターなど。放送作家のキャリアを生かし、テレビ・ラジオ番組のおもしろさを伝える解説文を年間150本以上執筆。趣味は観ること（プロレス、サッカー、相撲、ドラマ、お笑い、演劇）、遠征、料理。
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