ステラnetで人気のあのドラマレビューのメンバーがNHKグループモールにやってきました。4回に分けて大河ドラマ「どうする家康」の魅力を語ってくれます。
#4は「どうする家康」の第34回〜48回を振り返ってご紹介。
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■登場人物
- 同門センパイ 大河ドラマ長年のファン
- 大河見た蔵 最近大河ファンになった「大河初心者」
- 大河見た花(みたか) 見た蔵の妹 「歴史大好き女子」
■目次
「欲望の怪物」秀吉の正体とは?
家康たちの心を動かした「平和のメッセージ」
見た蔵 DVDボックス完全版第四集の冒頭までは、徳川家中は相変わらず秀吉との決戦論が主流だったんですが、それが側室・於愛のひと言で大きな転機を迎えました。
同 門 「いくさなき世を作るのは、殿でなくてもいいのでは?」実は出奔した数正が残したメッセージ。平和を願う亡き瀬名の思いを、改めて家康たちに気づかせたんだ。
見た花 「天下人」が天下泰平を実現する人だとすれば、そこにいちばん近いのが秀吉。ならば無駄な犠牲を出すいくさはやめて、秀吉に協力すればいいんですものね。
同 門 この「平和のメッセージ」は家康と家臣団の心を大きく動かした。涙ながらに秀吉の配下になることを受け入れる。皆の思いが一つになった、いいシーンだったね。
見た蔵 でもこれで家康と秀吉が仲良くなるかというと、そううまくはいかない。
同 門 うん。秀吉は家康の「いくさなき世」構想を鼻で笑っていたからな。
見た花 「いくさがなくなったら、武士をどうやって食わせるんだ?」ですね。
同 門 そうだ。武士の多くが失業者になる。そうなれば日本経済が揺らぐことになる。さて、その時、為政者はどういう政策を取ればいいのかな? 経済学部の見た花クン。
見た花 そうだなあ、まずは新しい産業を立ち上げて、雇用を創出する。もう一つは、貿易を盛んにして、この時代は南蛮貿易ですか、外貨を稼ぐ。こんなところでしょうか。
同 門 でもどちらも時間がかかりそうだ。もっと安直にできる、第三の方法がある。
見た花 あ、わかった! 対外侵略戦争!武士は失業しなくて済むし、相手国の資産を略奪すれば、日本経済にもプラスになる。平和を蹂躙(じゅうりん)するヒドイ発想だけど……。
同 門 そういうこと。これが「唐入り」、大失敗に終わった朝鮮出兵だ。
徳川の発展につながった、秀吉の無茶振り
見た蔵 徳川を配下にしたとたん、秀吉の暴走が始まります。小田原攻めの指令。そして江戸への移封(いほう)という無茶振り。さらに家康の重臣たちを独立した城持ち大名にして、各地に分散させる。これは徳川の弱体化が狙いなんですね。
同 門 ところが秀吉の目論見は大外れ。結果として家康は大きな得をしたんだ。まず、家康家臣団が腹を立てて、かえって結束が強化されることになった。
見た花 それから当時一面の湿地帯だった江戸の開発が成功。水運を生かして大きな商業都市になった江戸は、徳川の経済的地力を高めることに繋がったんです。
見た蔵 一方、朝鮮出兵の失敗あたりから、秀吉の勢いにかげりが見えてきます。
見た花 そもそもしてはいけなかったいくさ。その上に、政権内での情報共有ができていなかった。不利な戦況を誰も秀吉にキチンと伝えていませんでしたね。
見た蔵 いやあ、ホントのことを言ったら秀吉の逆鱗(げきりん)に触れて手討ちにされるよ。重臣の石田三成もビビって、忖度しまくっていたじゃないか。
同 門 秀吉は実はそんな家臣団にイラついてたのかも。自分でも認めてたよね、「自分には家康のようないい家臣がいない、自分はひとりぼっちだ」と。
見た花 家康一門の合議は逆で、発言は自由。家康への忖度は全くなさそうです。
同 門 そういえば、現代のビジネス界では「職位を問わず自由にモノが言える企業は伸びる」というよね。家康一門は現代を先取りしていたのかも。
「ダークピエロ」だから大出世?
見た蔵 ボクは秀吉は若いころからイヤな奴だと思ってたんですよ(笑)。足蹴にされてもヘラヘラしてたけど、「肚にイチモツあり」の雰囲気ムンムンだったから。
同 門 うん。第参集の特典映像のインタビューで、演じたムロツヨシは、秀吉は元々大きな野心を抱いていて、それをひた隠しにしようと道化を演じていた、と語っていた。ムロはそのキャラを「ダークピエロ」と呼んで笑ってたね。
見た蔵 自分が演じる秀吉が、視聴者から嫌われているのもうすうす知ってた(笑)。
見た花 彼が演じた晩年の秀吉は、発言も行動も策略なのか、ボケているのかわからない。ヨタヨタしてるのにあの目力! 怖かったですね。夢に出てきそう……。
同 門 これは熱演を通り越した「怪演」だ。<どうする家康>の大きな収穫だよ。
見た蔵 それにしても、秀吉はなぜあんな大出世ができたんでしょうね?
同 門 「ダークピエロ」と言うけれど、秀吉のような野心家はたくさんいただろう。でも誰も秀吉になれなかった。要するにあの大出世は、彼一人の力ではなかったんだよ。
彼の在世は、長い戦国時代が終わりを迎えつつあり、日本人はみな新しい社会の到来を予感していた時期。そこに従来の常識を飛び越えた、農民出身のスーパーヒーローが登場した。そこで世間は彼に絶大な期待を寄せ、それがすごい追い風になったんじゃないかな。そんな超強力な「時代の風」が彼を後押ししたんだ。
見た蔵 でも晩年にはその「風」が止んで、心持ちが変わったようですね。
同 門 うん。家康や側室の茶々から「サル」呼ばわりされても怒らない。もはや自分が「サル」だろうと「太閤殿下」だろうと、どうでも良くなったんだな。
見た花 最期には「天下人」の責任を放り出して、国の行く末ではなく、息子・秀頼の心配ばかり。単なる一人の親、元の農民の一人に戻ったということかしら。
「同じ星を見ていた」家康と石田三成
家康を成長させたのは秀吉よりも三成?
同 門 家康にとって秀吉より大きい存在が、石田三成だと私は思うんだ。二人は同じ「いくさなき世」の夢を共有する「心友」だった。しかし運命は一転、無二の親友同士が不倶戴天(ふぐたいてん)の敵同士になってしまう。この苦い体験が家康を大きく成長させたんだ。
見た花 二人は初対面のとき、星空を眺めながら「新しい世」作りを語り合って、意気投合してましたよね。中村七之助の演技が爽やかでステキだったなあ。
同 門 信長や秀吉の独裁制ではダメだと踏んていたのは、二人とも同じ。三成は秀吉亡き後、合議制の政権構想を立ち上げた。これにも家康は賛同していた。
見た花 「五大老・五奉行」制ですね。五大老は政策決定機関で、五奉行はその実行機関。メンバーは全員平等で、話し合いで全てを決める。
同 門 そこまでは大変結構。ところが諸国の大名の意識はバラバラ。しかし人望のない三成にはそれをまとめる力がない。そこで「清濁(せいだく)併せのむ」家康の出番となるんだよ。
見た花 実際、メンバーのレベルにも格差がありました。五大老の中では、家康がダントツの実力者。石高250万石は、ナンバー2の毛利輝元の倍ですからね。家康がその気になって強く出れば、思い通りになる。これも政権内の疑心暗鬼を呼ぶことになります。
同 門 でも家康にはそのつもりは毛頭ない。だからルール違反と知りながら、裏で大名たちを懐柔して、政策をうまくまとめようとしたんだ。コッソリやれば、三成の顔も立つだろう? だから家康はやむを得ず、汚れ役を演じたんだよ。
見た蔵 でもピュアな三成はそんな家康の「オトナ」の真意を理解できない。タヌキぶりを知って激怒。袂を分かってしまうんですね。
理想主義が現実主義に敗れた「関ヶ原」
同 門 この二人の対立は解消することなく、結局「関ヶ原の合戦」開戦となる。
見た花 開戦前は不利に見えた東軍ですが、第42回で描かれた「小山評定」での家康の名演説で、東軍の諸大名たちは一致団結。意気軒昂(いきけんこう)です。
同 門 このシーンの松本潤の演技は最高だね。ぜひDVDなどでたっぷり楽しんでください。
見た蔵 一方三成率いる西軍内部は、ゴタゴタぶりが目立ちましたね。
同 門 三成は家康の18歳下で、いくさの経験がほとんどないから、人生の大部分を合戦に明け暮れてきた家康とは比ぶべくもない。三成が西軍を統率するのは難しいよ。
もう一つの注意点は、秀吉が天下を一応平定してから10年の間に、武士の意識が変わったことだ。かつての武士は、主君に忠義を尽くすのが本分で、見返りなど問題外。しかし、時代は変わり、忠義より見返りが大切になっていた。例外は家康一門だけだね。
見た花 それは家康と三成の諸大名へ協力を求めた手紙の内容にもうかがわれます。ドラマで見る限り、家康は諸大名に恩賞を約束しているようですが、三成にはそれがない。
同 門 そう。三成にとってこのいくさは、天下を我が物にしようとする家康を討つ、という「義挙(ぎきょ)」だから、武士なら西軍につくのが当然。そもそも恩賞なんて問題外だ。
見た蔵 でも家康は武士の意識の変化をちゃんと読み取っていたんですね。
同 門 関ヶ原の勝敗は、西軍の小早川と吉川の寝返りで決まった。案の定彼らは「どっちについたら得か」を判断したんだ。三成にはそんな動きを予想すらしていなかった。
見た花 三成の脇の甘い理想主義が、家康の老練な現実主義に敗れたんですね。
三成が家康に示した「新たなる戦い」
同 門 いくさは終わり、家康は捕らわれた三成と面会する。松本潤と中村七之助のがっぷり四つの芝居はスゴかったね。というか、泣けたよ。順を追って見ていこう。
見た蔵 まず家康は、なぜオマエは変わってしまったのか、と三成を責めました。
同 門 しかし三成は、自分は変わっていない、とこう然と言い返したんだ。
見た蔵 ボクはその通りだと思いますよ。三成にしてみれば、変わったのは家康の方です。
同 門 家康はそう思われても仕方ないか。タヌキぶりがちょっと過ぎたからね……。
見た花 三成は、自分にも家康にも、そして誰にでも「戦乱を求むる心」がある。それがある限り「いくさなき世」など成せぬ、と言い放ちます。
同 門 そうだ。関ケ原の勝敗を分けたのは、「戦乱を求むる心」を持つ者をどれだけ多く味方にできたか、なんだ。悲しいかな、家康と三成の志の優劣ではなかった。
つまり、関ヶ原の戦いでは、「いくさなき世」の実現という点で、家康は敗者なんだ。本当の勝者は「戦乱を求むる心」だったんだよ。
見た蔵 最後に三成は家康に向かって、捨てゼリフです。「まやかしの夢を語るな!」。
見た花 苦渋の表情で、肚の底から絞り出したような声でした。だからこれ、家康へというより、自分自身に向けた言葉と、ワタシには聞こえましたが……。
同 門 うん。「戦乱を求むる心」を克服できなかった慚愧(ざんき)の念ゆえの言葉だ。
見た花 三成の言葉は、見方を変えると、これまでのやり方では天下泰平は「まやかしの夢」に終わってしまうぞ、という家康へのメッセージにも聞こえますね。
同 門 そうだ。家康はそれを感じ取ったんだ。だから静かな口調で「(まやかしの夢でも)わしはやらねばならぬ」と言い切った。
見た蔵 なるほど。夢を「まやかし」にしないための、「戦乱を求むる心」との新たな戦いが始まる、と。彼は三成の言葉を聞いて、その決意を固めたということか。
同 門 家康は内心、いつか「いくさなき世」を成し遂げたときに、亡き三成に語りかけようと思ったんじゃないかな。「やはりわれらは同じ星を見ていたのだ」と。
ここで一句。仰ぐれば あの世(夜)も同じ 北斗星
お市と茶々の人生を変えた、家康の「罪」?
もしお市と家康が結婚していたら?
見た蔵 下手な俳句はともかく(笑)、終盤を引っ張るのが、秀吉の側室・茶々です。
同 門 その前に、その母で信長の妹・お市の話をしようか。
見た蔵 北川景子が二役を見事に演じ分けましたね。片や夫を支える気丈な戦国の妻、片や政治を牛耳る恐ろしい女性。涼やかな表情のお市、そして恐ろしい形相の茶々!
見た花 家康はお市の初恋の人。信長も二人を結婚させようとして、家康もまんざらでもなさそうでした。もし二人が結婚してたらどうなったのかしら?
見た蔵 そりゃかかあ天下だよ(笑)。だってお市は兄を崇拝していて、「戦国は楽しい。力があれば何でも手に入る」と言ってたからね。いくさ嫌いの家康の尻を叩いて、無理矢理合戦に送り出す妻になっただろう。
同 門 家康もちょっと心が揺れたろうが(笑)、二人が結婚したら、今川の人質だった瀬名と子供たちの命はない。だからそもそも織田との縁組なんて問題外だよ。
見た花 お市は浅井長政と結ばれて三人の娘をもうけ、長政の死後、柴田勝家と再婚。やがて秀吉と対立した夫と共に、賤ヶ岳の合戦で討ち死の運命をたどります。
お市母子との確執の「バタフライエフェクト」
同 門 ドラマは、家康が賤ヶ岳へ救いに来ると、お市たちが信じていたという設定。家康は彼女らにとって「憧れの君」だったんだよ。それは「信じる者を決して裏切らず、わが身の危険も顧みずに、人を助け、世に尽くす、そのようなお方」だ……。
見た蔵 でも家康は来なかったから、茶々は彼を「嘘つき」と恨むようになったんですね。でもその時の家康には、彼女たちを救う力はなかった。だから仕方ないですよ。
同 門 とはいえ母の遺恨を継いだ茶々は、人生を家康への復讐に捧げることになる。
見た蔵 面倒なのは、一方で茶々の心の底には家康への思慕が残ってることですよね。
見た花 でもねえ、家康は若いころから、「いくさはイヤじゃ」とか「お守りいたします」とか、耳に心地よい言葉を女性たちにふれ回ってましたよ。でも実現できなくて、自分には力が足らぬ……どうしよう? なんてアタマを抱えてみせていました、よね?
同 門 うん。純真な目で理想を語りながら、実は少し頼りない男って、結構女性にモテるんだよ(笑)。賤ケ岳の時の行動はやっぱり「わが身の安寧」を顧みた結果。だから茶々が恨むのにも一理ある。日本を二分した戦国最後の大いくさ・大坂の陣は、彼女たちの心を乱した結果かも。だとすれば、これはやっぱり家康の「罪」だな。
見た蔵 そんなあ(笑)。よくありそうな男女の確執が大坂の陣の原因なんですか?
見た花 「バタフライエフェクト」というわけね(笑)。
矛盾した思いに翻弄された茶々の人生
同 門 茶々が炎の中で死ぬ場面は、本能寺の信長最期のシーンを思い出させた。
見た花 ワタシには、二人の生き方も似ていたと感じます。二人ともすごく孤独な人生だったんじゃないかな。信長は自分以外は全部敵だと思っていたし、茶々は家康に復讐するために生きて来た。でも彼女はその心中を誰とも分かち合えない……。
見た蔵 信長はいくさに勝ち続けることで、孤独感を押しつぶしてきた。茶々もそれをなぞって、家康との闘いに身を投じて、己の孤独に立ち向かったのかなあ。
見た花 豊臣に勝ち目はないが、家康には屈したくない。でも心の底には家康への屈折した慕情……。その矛盾した思いに翻弄された人生だったのね。哀しい……。
同 門 ドラマは新鮮な解釈で茶々の心模様を描き出した。これは興味深かったよ。
泰平の世を作った「チーム家康」の秘密
「弱い家康」とは何だったのか
同 門 最後に、「弱い家康」というキャラ設定のメッセージを深掘りしてみたい。
見た蔵 ボクはこれは演出上の工夫だと思う。家康だけでなくほとんどの戦国武将は決断にあたって悩んだでしょう。でも彼らはとにかく決断をして行動したわけです。
で、ドラマで家康をとりわけ「弱い」人物に設定すれば、そのぶん「悩み」も深くなるじゃないですか。より深い悩みからの決断は、より劇的な効果を呼ぶんですよ。
見た花 ふ〜ん。ワタシには「弱い家康」から、人としての優しさがより深く伝わってきましたね。彼は自分の命はそんなに惜しくないんです。でもいくさを決断することで、敵味方問わず、犠牲者が出るのがイヤなんですよ。そういう優しさがあったからこそ、「いくさなき世」の実現まで、生涯をかけて取り組めたんだと思います。
同 門 なるほど。私の考えでは、「弱い」家康は己の限界を十分に理解したので、他の武将より強固な「チーム家康」を作った。これが彼の成功の秘密だったんだ。
「多様性」の尊重が、「チーム家康」の強さ
見た蔵 確かに家康は家臣に恵まれてましたね。しかも全員個性的な人たち。温厚な酒井忠次、厳格な石川数正、勇猛果敢な本多忠勝、知恵者の本多正信……。
同 門 なんだかデコボコのチームに見えるけど、それぞれの得手不得手が絶妙にかみ合って、最強のチームになったんだ。みんな家康の人柄にも惚れ込んでいたし。
見た花 「殿は弱虫だから、オレたちが支えなきゃ」ですね。
同 門 「チーム家康」のもう一つの強みは、メンバーの「多様性」の尊重だ。
見た花 ああそうですね。チームには女性もいたんですよね。瀬名や於愛はもとより、後には側室の阿茶局が参謀格ですから。最後にはイギリス人の三浦按針も加わリました。技能や性別はもとより、国籍さえも超えた「多様性チーム」です!
同 門 そういうチームをうまく機能させれば、政策や戦略の選択肢が増えるんだ。
見た蔵 そうか。信長や秀吉のようなヒーローが一人で支配すると、国全体がその色で覆いつくされて、自由な見方や考え方ができなくなるかもしれません。
見た花 そうなってしまうと、時代や人心の変化に対応できなくなるんですね。
同 門 だから自分の「弱さ」を認めて、それを補う方法を幅広く求め続けた謙虚さが、一代で滅びた信長と秀吉と、家康との違いなんだ。
家康が最後に見た「夢」のメッセージ
見た蔵 その「チーム家康」が固まった大きなきっかけが、最終回で描かれた、信長から贈られた「鯉」の、ハラハラドキドキのエピソードです。
同 門 寸劇とはいえ、芸達者な俳優たちの豪華なコラボだった。これも大河ドラマならではの醍醐味。読者の皆さんにも、ぜひDVDで楽しんでほしいね。
見た花 そして最後を飾ったのは、死の床の家康が見た夢でした。夢の中とはいえ、会いたかった人たちに会えて、さらに家臣たちとの楽しいひとときを過ごせて、よかったですね。みんなが「えびすくい」を歌い踊るシーンにはほっこりしました。
同 門 うん。まさにこれこそが、彼が生涯求め続けたユートピアだったんだ。
見た蔵 ところで、ラストシーンで家康が眺める風景が、現代の東京に見えました。今の平和な日本も家康の功績ということかな。読者の皆さん、どうでしょう?
同 門 見た蔵 見た花 さて、これまでの4回、ご愛読いただきありがとうございました。またどこかでお会いできればうれしいです! さようなら!
(構成:阿部ヒロユキ)
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◾️ライター
阿部ひろゆき
ライター。長年テレビ情報誌の編集に携わる。2023年は”ステラnet”(※)でレビュー記事『どうする家康』テレビ桟敷談義」を一年間連載。副業はブルースハーモニカ奏者(演奏経験豊富。しかしすべて無報酬……)。
(※)ステラnet →(一財)NHK財団運営の、番組予告からイベントまで、さまざまなNHK情報を網羅・発信する「お役立ちサイト」https://steranet.jp/