東京で名画を楽しめるおすすめ美術館8選 魅力や見どころまとめ

東京で名画を楽しめるおすすめ美術館8選 魅力や見どころまとめ

東京にはおよそ300の美術館・博物館があると言われています。それぞれの美術館にはその場所ならではの魅力・見どころがあるため、
「東京で美術館巡りがしたいけどおすすめが分からない」
「どの美術館にどんな見どころがあるのか知りたい」
と感じている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、東京で名画が見られるおすすめ美術館を8館に厳選して紹介します。

また、その他にも美術館を楽しむためのコツやマナーについても取り上げているので、東京の美術館に行く方は必見です。

目次

1. 名画が見られる東京のおすすめ美術館8選
2. 美術館を楽しむためのコツ
3. 美術館に行く時のマナー
4. 美術館の魅力についてもっと知りたい方にはこちらがおすすめ

名画が見られる東京のおすすめ美術館8選

美術館といってもそれぞれ見どころは様々。

ここでは、特にチェックしておきたい東京のおすすめ美術館を8ヶ所ご紹介します。

アーティゾン美術館

1カ所目に紹介するのが、京橋にあるアーティゾン美術館です。

アーティゾン美術館のアーティゾンとは「ART」(アート)と「HORIZON」(ホライゾン:地平)を組み合わせた造語で、古代美術から印象派、日本近代洋画そして現代美術まで視野を広げた本美術館に相応しい名前となっています。

アーティゾン美術館の前身は、ブリヂストンの創業者である石橋正二郎が1952年に開設したブリヂストン美術館です。そのため、石橋氏が自ら収集したコレクションや財団法人石橋財団が所蔵するコレクションなどが展示されています。

アーティゾン美術館には、マネやルノワール、ピカソなど著名な画家の絵画がたくさんありますが、最大の見どころは日本洋画です。

黒田清輝の影響を受けた藤島武二が描いた「黒扇」をはじめ、青木茂の「海の幸」、関根正二の「子供」など日本洋画の華と呼ぶべき名画が収蔵されています。

【アーティゾン美術館】
住所:〒104-0031 東京都中央区京橋1-7-2
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
公式サイト:https://www.artizon.museum/

ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション

2カ所目に紹介するのが、日本橋にあるミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションです。

美術館の名前にもあるようにヤマサ醤油株式会社が1998年に開設した美術館で、ヤマサ醤油第10代目社長濱口儀兵衛氏の三男である浜口陽三とその妻・南圭子の銅版画などを主に所蔵しています。

浜口陽三は世界的に有名な銅版画家であり、カラーメゾチントと呼ばれる独特の銅版画技を生み出した人物でもあり、ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションでは「くるみ」「びんとさくらんぼ」など独特の雰囲気を持つ浜口陽三の銅版画が楽しめます。

また、ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションでは浜口陽三にちなんで、銅版画にまつわる企画展やイベントがおこなわれており、銅版画の発展に一役買っています。

【ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション】
住所:〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町1-35−7
電話番号:03-3665-0251
公式サイト:https://www.yamasa.com/musee/

三井記念美術館

3カ所目に紹介するのが、こちらも日本橋にある三井記念美術館です。

重要文化財に指定されている名建築・三井本館内にある美術館で、三井家が江戸時代以降収集してきた美術品の4000点の寄贈を受け、2005年に開設されました。

三井記念美術館に所蔵されているコレクションの中には国宝に指定されているものもあり、江戸時代の画家・円山応挙が描いた「雪松図屏風」もその1つです。

一説には、三井家の後援を受けていた円山応挙が三井家の跡取り誕生を祝って描いたのが「雪松図屏風」であるというものもあり、円山応挙の「雪松図屏風」は三井記念美術館最大の見どころとなっています。

また、絵画だけでなく、茶道具の名品や櫛・かんざし・雛人形といった江戸時代の生活用品も多く収蔵されており、三井記念美術館では様々な美術品を楽しむことができます。

【三井記念美術館】
住所:〒103-8331 東京都中央区日本橋室町2-1-1
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
公式サイト:
https://www.mitsui-museum.jp/index.html

日本民藝館

4カ所目に紹介するのが、目黒区にある日本民藝館です。

日本民藝館は日本を代表する思想家の1人である柳宗悦氏らによって企画され、1936年に開設された美術館です。

企画者の1人であり初代館長でもある柳氏は、もともと宗教哲学や西洋近代美術などに深い関心を抱いていました。

そんな時、彫刻家を志していた浅川伯教から手土産として渡された朝鮮時代の小壺の美しさに魅了され、以降柳氏は生涯にわたって民藝品の収集に勤しみました。

柳氏は日本全国をまわって収集活動をおこなっており、日本民藝館に所蔵されているコレクションは柳氏が集めたものが柱となっており、現在では国内外の様々な民藝品17000点が収蔵されています。

【日本民藝館】
住所:〒153-0041 東京都目黒区駒場4-3-33
電話番号:03-3467-4527
公式サイト:
https://mingeikan.or.jp/

根津美術館

5カ所目に紹介するのが、青山にある根津美術館です。

根津美術館は東武鉄道の社長などをつとめ、鉄道王と称された根津嘉一郎が収集した美術品を保存・展示するための美術館として1940年に開設されました。

現在では絵画から彫刻、陶磁など様々な分野の美術品を所蔵しており、その数は7600点以上にもなります。所蔵しているコレクションの中には琳派の画家として有名な尾形光琳が描いた「燕子花図屏風」や牧谿の「漁村夕照図」など国宝に指定されているものもあり、根津美術館の見どころの1つとなっています。

また、根津美術館には5,000坪にも及ぶ庭園が併設されており、美術品鑑賞だけでなく庭園鑑賞もできる魅力があります。

【根津美術館】
住所:〒107-0062 東京都港区南青山6-5-1 
電話番号:03-3400-2536
公式サイト:
https://www.nezu-muse.or.jp/

岡本太郎記念館

6カ所目に紹介するのが、こちらも青山にある岡本太郎記念館です。

「太陽の塔」で知られる岡本太郎が戦後50年近く住居兼アトリエとして使っていた家を記念館としたもので、岡本太郎のパワーを体感できる記念館となっています。

靴を脱いで上がると向かって左手側が受付とミュージアムショップ。

右手側がサロンと呼ばれる場所で岡本太郎の作品が展示されており、その奥がアトリエになっています。

2階に上がると、生前の岡本太郎のビデオ映像やインタビューの音声をはじめ、若い作家が岡本太郎の作品をオマージュしたものなどを楽しむことができます。

岡本太郎に興味がある方にとっては、まさに聖地とも言える美術館でしょう。

【岡本太郎記念館】
住所:〒107-0062 東京都港区南青山6-1-19
電話番号:03-3406-0801
公式サイト:
https://taro-okamoto.or.jp/

山種美術館

7カ所目に紹介するのが、広尾にある山種美術館です。

1966年に開館された山種美術館は、山種証券(現在のSMBC日興証券)の創業者である山崎種二氏が若い日本画家への支援の過程で集めたコレクションが美術館の基礎となっており、近代・現代の日本画を中心に約1800点以上の作品を所蔵しています。

中でも特に見どころなのが、類い稀なる才能を有した近代日本画家・速水御舟の「名樹散椿」「炎舞」をはじめ、6点の重要文化財です。

日本画に興味がある方にとってはどれも至宝の作品となっています。

また、山種美術館は日本画を豊富に所蔵しているだけでなく、総合商社安宅産業の経営が破綻した際には、会長・安宅英一氏が収集したコレクションを一括して買取って海外への流出を防いだ功績もあり、日本画の保護と発展に貢献した美術館と言えます。

【山種美術館】
住所:〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-12-36
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
公式サイト:
https://www.yamatane-museum.jp/

 

太田記念美術館

8カ所目に紹介するのが、原宿にある太田記念美術館です。

かつて日本に存在していた東邦生命保険相互会社の5代目社長をつとめていた太田清藏氏が収集した浮世絵コレクションを公開するために1980年に開設された美術館です。

現在では、太田氏が収集した約12,000点を含む約15,000点が所蔵されており、中には歌川広重や葛飾北斎といった著名な浮世絵師の作品もあります。

また、太田記念美術館の特徴として浮世絵が出回った当初の作品から終焉に至るまでの作品まで幅広く所蔵しているため浮世絵の歴史を網羅的に感じ取ることができます。

浮世絵に興味がある方にとってはまさに必見と言える美術館でしょう。

【太田記念美術館】
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前1-10-10
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
公式サイト:
http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/

美術館を楽しむためのコツ

これまで美術館を訪れたことがない方にとって、美術館という場所は興味があっても少し敷居が高い場所ですよね。

中には「どうやって楽しめば良いのか分からない」と悩む方もいるでしょう。

ここでは、簡単に美術館を楽しむためのコツについて解説します。

自分に合った鑑賞方法を見つける

まず重要なのが、自分に合った鑑賞方法を見つけること。

表現技法や画家の半生などを知らないと美術館は楽しめないのではと思う方もいますが、美術館の楽しみ方は人それぞれです。

自分の持っている知識と絵画を照らし合わせて楽しむ方もいますし、気に入った1点を見つけるために足を運ぶ人もいます。

また、美術館に行ったら全部の絵に目を通さないといけないと思う方もいるかもしれませんが、お目当ての絵だけをみに行っても問題ありません。

まずは色々と見方を工夫して自分に合った鑑賞方法を見つけることが大切です。

美術館全体を巡ってみる

美術館の魅力は展示されている絵画だけではありません。

例えば、根津美術館のように土地の高低差を活かして庭園を併設した美術館もあれば、三井記念美術館のように建物そのものが名建築と評価されている美術館もあります。

このように美術館では様々なものを楽しむことができるため、ぜひ美術館に行ったら絵画だけでなく、美術館全体を巡ってみてください。

ミュージアムグッズをチェック

美術館に行くとほとんどと言ってよいほどミュージアムショップが併設されています。ミュージアムショップには、その美術館限定のグッズや絵画や名品にまつわる書籍などが販売されています。

企画展がおこなわれている際にはその企画展でしか手に入らないグッズなどもあります。

ミュージアムグッズはとてもおすすめで、グッズなら自宅に帰った後でもお気に入りの作品を楽しむことができますし、書籍なら興味を持った絵画や画家について深く知ることができます。

ぜひ美術館に行くならミュージアムショップもチェックしてみてください。

美術館に行く時のマナー

美術館は気軽に誰でも楽しめる場所ですが、最低限守らないといけないマナーがいくつかあります。

ここでは美術館を楽しむためにも守っておきたいマナーについて解説します。

作品に触らない

まず、美術館では展示されている作品には触らないようにしましょう。

作品に触れてしまうと肌についている皮脂が原因で作品が劣化してしまったり、触ったことで破損してしまう恐れがあります。

基本的に美術館では作品に触れず、目で楽しむことが大切です。

写真撮影は原則不可

美術館では特別な案内がない限り、著作権保護の観点や作品のダメージを防止する観点から、写真撮影は原則不可となっています。

ただ、美術館の中には特定の作品だけ写真撮影がOKになっていたり、個人で使用する範囲内であれば撮影してもよいとしている美術館もあります。

写真を撮りたい場合は注意書きや案内書きをよく読んで、それらに従いましょう。

大声で話さない

美術館を訪れる方の中には、集中して作品をじっくり楽しみたい方もいるため、美術館ではできるだけ声のボリュームに配慮することが大切です。

何か話したいことがある場合は小声で話したり、休憩スペースで話したりしましょう。

飲食は厳禁

美術館内では基本的に飲食は厳禁です。

食べたり飲んだりしながら作品をみることはもちろん、飴やガムも万が一くしゃみや咳をした場合に作品を汚してしまう恐れがあるとして、基本的には禁止となっています。

どうしてものど飴などが欠かせない場合などは受付やスタッフの方に相談してから、鑑賞するようにしましょう。

メモを取る際は鉛筆で

美術館巡りをしている方の中には、作品をみた時の感想や所感をメモしている方がいます。

メモは問題ありませんが、その際に注意したいのが筆記用具です。

ボールペンやシャープペンシルを使ってしまうと、インクや折れた芯で作品を傷つけてしまう恐れがあります。

そのためメモを取る場合には鉛筆を使うようにしましょう。

美術館の魅力についてもっと知りたい方にはこちらがおすすめ

今回ご紹介した美術館に所蔵されている名画のエピソードや見どころをもっと知りたい方におすすめなのがこちらの本。

日本の名画・名品を訪ねて 旅する日曜美術館 北海道・東北・関東・甲信越・北陸

¥2,640(税込)

本書では今回ご紹介した8つの美術館をはじめ、東日本の41の美術館を取り上げており、各美術館に所蔵されている名画・名品、またコレクションにまつわるエピソードなどを紹介しています。

美術館巡りが好きな方や、名画・名品の魅力を隅々まで知りたい方にぴったりの1冊となっていますのでぜひチェックしてみてください。

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