嵐・松本潤さん主演の大河ドラマ『どうする家康』。主人公の家康に第1回から死ぬか生きるかの大ピンチが襲来。「どうする?」と選択を迫られる展開がSNSなどで話題を呼んでいます。
ただ、大河ファンから熱い視線が注がれているのは家康だけではありません。それは戦国時代に全国に名を轟かせていた織田信長です。
現在『どうする家康』で注目を集める信長は、長い歴史を誇る大河ドラマの中で何度も登場し、常にスポットライトを浴びてきました。そこでこれまでの大河ドラマで織田信長がどのように描かれてきたのか、また『どうする家康』で描かれている織田信長像についてご紹介します!
目次
1.信長を主人公に描いた大河ドラマは?
1-1.『信長 KING OF ZIPANGU』
2.歴代大河ドラマの信長
3.徳川家康の生涯を新たな視点で描く「どうする家康」
1. 信長を主人公に描いた大河ドラマは?
1-1.『信長 KING OF ZIPANGU』(第30作/1992年1~12月)
「鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス」という歌でもあるように豪胆な性格だったと伝えられている織田信長。小学校の教科書にも登場し、数多存在した戦国武将の中では圧倒的な知名度を誇っています。
そんな織田信長が主役で描かれた大河ドラマは、1992年放送の『信長 KING OF ZIPANGU』。
ドラマでは今川義元を討ち取った桶狭間の戦いや、武田の騎馬兵軍団を破った長篠の戦いなどの史実はもちろんのこと、「うつけ者」と呼ばれた幼少期から骨肉の抗争を経ての尾張統一、そして本能寺の変まで信長の一生をストーリーに取り入れました。
その主役である信長を演じたのは緒形直人さん。比叡山延暦寺の焼き討ちを行った型破りな暴君という側面だけでなく、人間味あふれる政治家としても描かれた信長を熱演しています。
【あらすじ】
天下統一を目指し戦国の乱世を駆け抜けた織田信長。勇猛果敢な戦国武将でありながら、政治家、文化人としても最先端を走った信長の生涯と激動の時代を描いた。信長と深く関わったポルトガル人宣教師・ルイス・フロイスが物語の案内役を務めた。
【主な出演者】
緒形直人、菊池桃子、仲村トオル、平幹二朗、林隆三、高橋惠子、鷲尾いさ子、宇津井健、的場浩司、芦田伸介
【原作・脚本】田向正健
◆NHK大河60「信長 KING OF ZIPANGU」はこちら
◆大河ドラマ『信長 KING OF ZIPANGU』番組コラムはこちら
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2. 歴代大河ドラマの信長
主役として信長が描かれたのは『信長 KING OF ZIPANGU』のみ。しかし60作を超える大河ドラマの中で、信長はいくつもの作品に登場してきました。『信長 KING OF ZIPANGU』では史実で語り継がれているような信長像を緒形直人さんが演じましたが、その信長像も作品ごとに特色が異なります。
2014年放送の『軍師官兵衛』では江口洋介さんが信長役を担当。主役となる稀代の軍師・黒田官兵衛は信長、秀吉、家康に仕えた人物で同ドラマでは官兵衛が最も影響を受けたとして、既存の物事に囚われない革新的な信長を江口さんが演じました。
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それとは逆に非道な部分がクローズアップされたのが2016年『真田丸』の信長。真田幸村が主役の同作品、武田家の家臣だった幸村は信長が武田家を滅ぼした後に信長の配下になります。
『真田丸』で信長が登場するシーンはあまり多くはありません。ただ真田家の新たな主君となった圧倒的強者としての信長を少ないシーン、少ないセリフで吉田鋼太郎さんが表現しています。
2020年『麒麟がくる』は明智光秀が主役。信長は光秀にとって本能寺の変で討つ因縁の相手です。ただ劇中では従来の信長とは異なる“人間的な信長”が描かれ、両親の気を引こうとしたり身内の裏切りに涙したりという新たな一面が表現されています。そのような純朴なひとりの人間としての信長を、染谷将太さんが演じました。
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大河ドラマの織田信長について詳しく知りたい方は、NHKアーカイブス「大河ドラマの“信長”」 も合わせてご覧ください。
3. 徳川家康の生涯を新たな視点で描く「どうする家康」
2023年1月8日から放送が始まった『どうする家康』。同作は主君の今川義元が討ち死にしたことをきっかけに家康が戦国時代の動乱に巻き込まれていき、「どうする?」という選択を迫られては弱小国の主として生きる運命を受け入れていく波乱万丈のエンターテインメントです。
『どうする家康』での信長は「あれはケダモノじゃ!飢えたオオカミじゃ!」と家康が劇中で口にした通り誰も太刀打ちできない存在として描かれています。
放送がスタートした直後、特に注目が集まったのが信長と家康の関係性。「待ってろよ竹千代。俺の“白兎”」と家康を配下に加えようと熱望する信長のセリフはSNSでトレンド入り。その後も織田と今川の間で揺れ動く家康に対し平手打ち、そして「いまだ白兎か」と顎を持ち上げるいわゆる“アゴクイ”シーンが放送されると、インターネット上では黄色い声が飛び交いました。
その『どうする家康』版信長を演じるのは岡田准一さん。ドラマ出演のオファーを受けた際にかけられた「すごくチャレンジしている作品」という言葉が印象に残っているようで、信長を演じるにあたり「時代劇の『こうやったら普通なんだよな』というところをどう超えていくのか探している」と自ら新しい信長像を模索して撮影に臨んでいることも明かしています。
視聴者からはあまりの絶望ぶりに「魔王」とも言われている同作の信長。ゆくゆくは江戸幕府を開きおよそ250年もの時代を築く祖となる家康の前にどう立ちはだかり、そしてどのような影響をもたらすのか……家康とともに信長の一挙手一投足からも目が離せません!
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