よちよちと歩く姿がかわいらしいフンボルトペンギン。本記事では、フンボルトペンギンの生態や魅力、宮島水族館(広島県)のフンボルトペンギン「ダイフク」について写真や動画と共にご紹介!その他にも、水族館で行われている人気イベントや、飼育員さんが選ぶベストショットなど深掘りしてお伝えします。
目次
2. 過去の人気イベント
3. フンボルトペンギンとは
4. 宮島水族館に行こう!
1. 宮島水族館のフンボルトペンギン「ダイフク」
2021年4月17日に宮島水族館で誕生したフンボルトペンギンのダイフク。飼育中のエピソードや魅力を、飼育員の田邊さんにお話を伺いました!
■名前はどうやって決まったの?
田邊さん「スタッフ同士でいろいろ案を出したんですが、お腹がプックリしている姿が大福みたいという理由から『ダイフク』に決定しました。同時期にもう1羽卵からかえったんですが、そちらには『マメ』と名付けていて、2羽合わせると『マメダイフク』になります(笑)。」
ダイフクが卵からかえって2週間ごろの体重測定。
■飼育のエピソード
フンボルトペンギンは生後3か月を過ぎると親離れの時期を迎え、自分で餌を取る時期になるはずが、ダイフクはひとりで餌を食べられるようになるまで時間がかかったんだとか。
田邊さん「ダイフクの親鳥(チャロ&ポン)がとにかく過保護で…。普通は2~3か月で自分で餌を取るのに、ダイフクは7か月経つころまで口移しで餌をもらっていましたね。このまま一生自分で餌を食べられなかったらどうしよう…と不安に思ったことも(笑)。無理やり親鳥と離して、何度も食べる練習をさせました。初めて飼育員の手から餌を食べてくれたときは本当に嬉しかったです。」
口移しで餌をあげている様子。
写真上がマアジで、写真下がイカナゴ。子どものころは主にイカナゴを与え、だんだんマアジに移行するそう。
■体重計が怖くて乗れない…⁉
田邊さん「体重計に乗って測ったら餌がもらえるという方法で慣らしていくのですが、ダイフクは体重計が怖いみたいで…。乗ったフリをして餌だけもらおうとしたり、乗ってもすぐに下りてしまって測れなかったり…。毎回すごく苦労しています(笑)。」
子どものころのダイフクの体重測定。怖がっているのが伝わってきます。
現在のダイフクの体重測定。子どものころに比べ、少しは慣れた様子?
■ダイフクの魅力を一言で言うと?
田邊さん「元気だけどビビり、というところが魅力ですね。何をするにも誰かと一緒にということが多く、先輩たちのイタズラにくっついて行ったり、寝る時間なのに誰かと一緒に泳いでいたり…(笑)。ぷかぷか浮きながらお昼寝しているところもかわいいですし、いつまで経っても体重測定が怖いところもかわいらしいです。」
■ダイフクの家族を紹介します
★ダイフクのお父さん:チャロ(オス)
やや気が強く、子育てに積極的。
★ダイフクのお母さん:ポン(メス)
温厚で優しい性格。ダイフクに対しては過保護気味…⁉
★ダイフクの兄:アース(オス)
気が強くてイケメン。
★ダイフクの弟or妹:タンク
お母さん似。ビビりで体重測定が大変…⁉
2. 過去の人気イベント
■『ペンギンふれあいタイム』
フンボルトペンギンを間近で観察&直接触れ合うことができるイベント。
※現在は『ペンギンふれあいタイム』から『ペンギン撮影会』に変更になっています。
■開催中のイベント(2024年3月時点)
『ペンギンお食事タイム』
愛嬌たっぷりなペンギンたちの動きに注目!
『ペンギン撮影会』
ペンギンと一緒に記念撮影をすることができます。繁殖時期(12月~6月)は、求愛行動や交尾行動を見られることも!(※スタッフによる撮影はできません)
※都合により、イベント開始時間の変更や中止の場合があります。このほかのイベントについては公式サイトをご確認ください。
3. フンボルトペンギンとは
「フンボルトペンギン」は、鳥綱ペンギン目ペンギン科ケープペンギン属に属する鳥類。南アメリカのチリやペルーの沿岸部に生息しており、南極のような寒い地域ではなく、日本と同じような温暖な地域に住んでいます。
■フンボルトペンギンの生態について
ヒナの時期は「幼綿羽(ようめんう)」という、灰色から黒っぽいふわふわの羽毛が生えています。成長の過程で体の色合いや羽毛の状態が変化し、成熟すると胸部は白く、背中は黒い羽毛が生えそろいます。平均寿命は個体や環境によって異なり、飼育環境下では15年~20年ほどと言われていますが、20年以上生きる個体も確認されています。
■オスとメスの見分け方
フンボルトペンギンは、一般的にはオスの方が体のサイズやくちばしが大きいと言われていますが、例外も多く外見だけでオスとメスを見分けるのが難しいです。
■求愛行動について
フンボルトペンギンは求愛時、オスがメスの体を翼(フリッパー)でペシペシと叩きます。また、ペアの相手を呼ぶように鳴くのも求愛行動のひとつと言われています。かわいらしい見た目とは裏腹にロバのような鳴き声をするんだとか。ペンギンは愛情深く家族を大事にしており、一度ペア(夫婦)になると、一生添い遂げると言われています。
■日本ではどこで見られるの?
フンボルトペンギンは宮島水族館のほか、那須どうぶつ王国、愛媛県立とべ動物園、伊勢シーパラダイスなど、50館以上の動物園・水族館で飼育・繁殖がおこなわれています。
4. 宮島水族館に行こう!
世界遺産の島、広島県廿日市市宮島町に立地する宮島水族館は、景観に配慮した和風建築の水族館となっており、広島名物のカキ養殖の様子をそのまま展示に取り入れた「カキいかだ水槽」や、宮島へ渡る連絡船上からも見かけることがある小型イルカのスナメリなど、瀬戸内海に住んでいる種類を中心に380種15,000点以上の生きものを展示しています。
さらに宮島水族館は、海の生きものを身近に感じられるイベントがたくさん。アシカの身体能力を観察できる「アシカライブ」や「カワウソお食事タイム(平日限定)」、飼育員と生きものについて学べる「生きものおもしろ講座」など、子どもから大人まで楽しめるイベントが開催されています。(都合により、イベント開始時間の変更や中止の場合があります。)
周辺は世界遺産に登録されている厳島神社をはじめ複数の寺社に囲まれており、観光にぴったりです。広島観光と合わせてぜひ寄り道してみては?
■住所
〒739-0534 広島県廿日市市宮島町10-3
電話番号:0829-44-2010
■営業時間
9時~17時 ※最終入館時間は16時
■入場料
一般(高校生を含む):1,420円
小・中学生:710円
幼児:400円
※幼児は、4歳以上就学前までで、4歳未満は無料です。
※団体利用・学校利用の場合は料金が異なります。詳しくは公式サイトをご確認ください。
■みんなのダーウィン!どうぶつえん すいぞくかん
全国の動物園・水族館の飼育員さんたちが撮影するイチオシの動物映像をお届けするYouTube。動物たちのかわいい表情や、思わず笑ってしまうしぐさ、ためになる動物の生態情報などを発信しています! NHK「ダーウィンが来た!」制作チームが運用しています。
https://www.youtube.com/@user-wo6ts6li4y
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