生誕120周年「サルバドール・ダリ —天才の秘密―」公式図録
生誕120周年「サルバドール・ダリ —天才の秘密―」の公式図録です。
ダリとはいかなる芸術家であったのか。 豊富なカラー図版と作品解説により、「シュルレアリスト・ダリ」とその背景にある 「人間・ダリ」の複雑で繊細な内面から 天才の秘密を探ります。(※事情により図版が掲載されていない展示作品がございます)
【商品詳細】
判型:A4変形判
200ページ
【展覧会の見どころ】
第1章 若き天才のペルソナ
エキセントリックなイメージとは裏腹に実は繊細で内向的!?
知られざるダリの人間性を探る。
スペイン・カタルーニャ州の小村フィゲラスに誕生したサルバドー ル・ダリは、公証人の子息として裕福な家庭に育ちます。出生前に早逝した兄と同じ「サルバドール」の名をつけられたことで、幼少期から死の概念に囚われ続け、加えて家庭の内外で威厳を振るう父への愛憎やダリ自身の性的なコンプレックスなど、彼の生い立ちは、蟻や奇妙な軟体などに転換され作中に度々登場することになります。本章では初期の作風や作中に現れるモティーフの文脈に言及し、ダリの外と内のペルソナについて紹介します。
第2章 シュルレアリスムの新星
シュルレアリスムグループに新しい視覚表現をもたらしたダリに注目!
シュルレアリスムの代表的な芸術家として知られるダリですが、ダリがシュルレアリストのグループに加入したのは、詩人アンドレ・ブルトン(1896-1966)が1924年に『シュルレアリスム宣言・溶ける魚』を発表した5年後でした。最終的にはグループの政治的思想から逸脱し、拝金主義的な言動が過激さを増していき、ブルトンの逆鱗に触れたことでダリはグループと決別することになります。ミロやマグリットなどシュルレアリストたちの表現とダリがグループにもたらした新しいシュルレアリスムの視覚表現を紹介します。
第3章 進化と拡張の芸術家、ダリ
生誕120周年でダリ再確認! 芸術の境界線を超越し続けた表現とは。
ダリの芸術表現は絵画、オブジェ、文筆、映像、写真、舞台空間演出、服飾、イラストレーションと表現媒体の境界線を超越し、領域を拡大し続けました。さらにダリが自身の芸術家としてのアイコニックな像を演出し、数多のメディアに露出したことも相まって、20世紀において大衆に最も受け入れられた芸術家の一人になりました。この章ではダリが特定のスタイルや表現媒体に限定されず、常に成長し進化する芸術家であったことを紹介します。
【展覧会情報】
生誕120周年 サルバドール・ダリ -天才の秘密-
大分展
会期:2024年11月22日(金)~2025年1月19日(日))
会場:大分県立美術館(大分市寿町2番1号)
主催:公益財団法人 大分県芸術文化スポーツ振興財団・大分県立美術館、NHK大分放送局、NHKエンタープライズ九州
特別協力:公益財団法人諸橋近代美術
制作協力:NHKプロモーション
大分県立美術館のサイトはこちら
神奈川展
会期:2025年2月8日(土)~4月6日(日)
会場:横須賀美術館(神奈川県横須賀市鴨居4丁目1番地
広島展
会期:2025年4月15日(火)~6月8日(日)
会場:広島県立美術館(広島市中区上幟町2-22)