特別展「小泉八雲―怪談とフォークロリストのまなざしー」公式図録
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*図録の販売は7月31日で終了となります。
八雲自身の目と耳をとおして触れた日本の民俗・文化の魅力やその豊かさを読み解く。
小泉八雲が魅了された日本の妖怪や民俗の世界を、豊富な展示資料と、それぞれの背景を紹介する解説を収録した図録。八雲のまなざしがどのように物語を形づくったのかを、原稿や挿絵を通して温かく感じ取れる一冊。
【商品詳細】
サイズ:210mm × 297mm
ページ数:112ページ
【みどころ】
第1章 異界の旅人―飛翔する白鷺―
1850年、ギリシャでラフカディオ・ハーンは産声を上げました。両親の離婚のため、2歳でアイルランドの大叔母に預けられ孤独な幼少期を経験します。この頃から、幽霊や精霊を幻視するようになります。13歳のとき、イギリスの全寮制神学校に入学するも、徐々にキリスト教への 反発を強めます。19歳になったハーンは単身渡米、新聞記者としてシンシナティ、ニューオーリンズ、マルティニークを飛び回りました。まるで、自らの姓(Hearn)由来である白鷺(heron)のように、理想郷を求めさまよい続けたのです。
第2章 神々の国へ ―小泉八雲への転生―
長い旅の末、ついにハーンは理想郷たる神々の国、日本へたどり着きます。目前に広がる『古事記』の世界と、素朴な信仰をいまだ持ち続ける人びとの姿。ハーンは日本人を小さな妖精とたとえ、その営みを見つめ続けました。その一方で、忍び寄る西洋近代化と軍国主義の波。期待と不安のなか、ハーンは松江で生涯の伴侶、セツに出会います。松江を離れ、熊本、神戸と旅を続けるハーンは小泉八雲へと“転生”し、日本人の自然観・宗教観を反映させた日本印象記や再話作品を生み出していきます。そして、終の棲家となった東京では、『怪談』が生まれようとしていました。
第3章 幻想の筆記者―怪談の世界―
小泉八雲の代表作にして再話文学の傑作、『怪談』。八雲は、セツの口から語られる怪異譚や奇談を聞き、想像を膨らませながら再話作品へと昇華させるという手法をとりました。八雲の卓越した文体とセツの臨場感ある語りによって生まれた幻想の文学は、まさにふたりの共著作品ともいえます。それらのひとつひとつは、私たちに恐怖を感じさせながらも、どこか神秘的な趣きを有しています。それは、文学者としてだけでなく、フォークロリストとしての側面を持つ八雲だからこそ生みだすことができる物語だったのかもしれません。
終章 受け継がれるゴースト―魂の行方―
明治37年(1904)の秋ごろから、八雲はときどき心臓発作を起こすようになりました。9月26日の朝、八雲はセツに珍しい夢を見たことを告げます。どんな夢だったかを聞くと、「大層遠い、遠い旅をしました」と答えました。その晩、再び心臓発作を起こし、八雲はあの世へ旅立ちました。八雲の残した数々の作品は、今なお人びとに影響を与え続けています。異邦人として、作家として、そしてフォークロリストとして日本人の霊性〈ゴースト〉を見つめ続けてきた八雲の魂は、紡がれた言葉とともに私たちに受け継がれています。
【展覧会情報】
特別展「小泉八雲―怪談とフォークロリストのまなざし―」
会期:2026年4月11日(土)~6月8日(月)
会場:大阪歴史博物館 6階 特別展示室
主催:大阪歴史博物館、NHKエンタープライズ近畿、産経新聞社
共催:NHK大阪放送局
後援:小泉八雲記念館、公益財団法人 大阪観光局
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